このブログで1曲ずつ詳しく解説していきましょう!
おっとその前に
ピアソラのオペラ「ブエノスアイレスのマリア」江古田バディで全曲やります!3000円でご奉仕!!!!
★6月24日(月)
18:30オープン19:30スタート
会場:江古田Buddy 西武池袋線 江古田駅の南口を出てスグのゲームセンター地下のバディ(Buddy)です。
http://www.buddy-tokyo.com/map_l.html
バンドネオン小松亮太 ボーカルSayaca/KaZZma ナレーター片岡正二郎 ピアノ黒田亜樹 ベース田中伸司 バイオリン近藤久美子/谷本仰 ビオラ吉田有紀子 チェロ松本卓以 フルート井上信平 ギター鬼怒無月 パーカッション佐竹尚史/真崎佳代子
◆前売りご予約¥3,000.当日¥3500(ともに1ドリンクつき)
ご予約:03-3953-1152 バディ
★6月29日オペラシティ公演は完売しました。
1曲目「アレバーレ」
http://www.youtube.com/watch?v=gK4Pz_TwhOk
イントロダクションとしての曲で、小悪魔役の男声がマリアについて語る。途中バイオリンが、後半はフルートやバンドネオンが弾く「ミーレドシーラー」というシンプルなメロディは主人公マリアを表すもので、このオペラの中のいろんな曲に散りばめられている。
2曲目「マリアのテーマ」
http://www.youtube.com/watch?v=iAXS8QDbIVA
初めて主人公マリア登場。ギターの伴奏(この音源ではチェロにアレンジされている)に乗った「ソ♯ラシド〜〜、シラシ〜〜」という、マリアによる、さまようようなスキャット(歌詞なしの歌)のメロディは終曲「タングス・デイ」のエンディングでも使われる(ミラシド〜〜ミ、レ♯ドシラシ〜〜に変形される)。
3曲目「狂ったオルガニートへのバラード」
http://www.youtube.com/watch?v=eXYuXwtDH0g
オルガニートというのは小さな手回しオルガンのことで、日本の終戦後の紙芝居のおじさんのように、手回しオルガンの演奏をしながら街を転々とする人を指している(多分)。男声歌手は吟遊詩人、ナレーターは小悪魔という配役。全体はワルツで時々4拍子に変わる。
4拍子の部分のベースラインのリズムはタンゴの全身のミロンガ(ハバネラ)で、バンドネオンやギターやピアノの中音域が弾く「シドーシレー、シドーシラシー」というカウンターラインは、このオペラの至るところに散りばめられている(曲によってはシドーレシドーという形に変形されている)。
4曲目「カリエーゴ調のミロンガ」
http://www.youtube.com/watch?v=rCdZ_ZJ4ZO0
この音源では全然違う楽器編成で、しかも歌なしでやっている(これしかなかった)。ほとんどタンゴを知らなさそうな方々の演奏。
タイトルは簡単に言えばアルゼンチンの大詩人エバリスト・カリエーゴっぽい世界観の曲ということ。オスバルドプグリエーセ楽団がやっている「エバリスト・カリエーゴに捧ぐ」http://www.youtube.com/watch?v=XyeKElkwLQ0 という曲でもこの人の名前は有名ですよね。
この曲はバンドネオンは参加しない。主人公マリアの少女期の物語を吟遊詩人役の男声歌手が歌う。このメロディは次の「フーガと神秘」のエンディングや、終曲「タングス・デイ」のエピローグ部分でも再び登場する。もちろん男声歌手が主役だけれど、それ以上にアコースティックギターが全体の雰囲気を支配する。
それにしてもコード進行は至って普通。メロディもそんなに特徴的でもないはずなんだけど……だからこそ硬派で立派な曲に聴こえるってもんです。
5曲目「フーガと神秘」
http://www.youtube.com/watch?v=ka3YLi5SVVE
ピアソラさんご本尊が、かなり久しぶりにこの曲をやっている様子(メンバーも「ブエノスアイレスのマリア」初演時と全然違う)。
これはリベルタンゴほどではないけど有名ですよね。まあピアソラの「フーガ〜〜」っていうタイトルの曲は正確に言えばあんまりフーガじゃない(カノン?)んですけど、タンゴの世界にフーガ的要素を持ち込んだのはピアソラが最初でしょうね。途中突然テンポが変わってバイオリンが「カリエーゴ調のミロンガ」のテーマを悲しく弾く。
次回ブログ更新に続きます